第八幕

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   そういえば、僕は海外に行ってもいいのだろうか?  ふとそんな疑問が湧いてきた。  爺様や爽矢さんは多分姑獲鳥の件でかなり忙しくしている。そんな中僕が遊んでていいわけはないだろうし、そもそも二人は僕が今年修学旅行に行くと把握しているのだろうか?  これは確認しておいた方がいいかもしれない。  そう考えて、爽矢さんにメールを打とうとした時、僕の携帯電話が震えた。 「ケータイ、切っとけや。」 「もう放課後。だからいいの。」   亮介に見えないようにそっと確認すると、爽矢さんからのメールだ。タイミングいいな。 ーー今週土曜、本家で幹部会があるから参加しろ。 ただ一文、そう書いてあるだけのメールだ。  幹部会。定期的に行われている御剣家と神薙家の会合だ。  小学校の頃、数度連れて行かれたことがある。最初に行った時は年配の幹部にジロジロと見られて不快な思いをした。思春期に入るとなにかと理由をつけて欠席していたな。今回もパスしたいがーー。  この文面からだと僕に拒否権はなさそうだ。  一つ溜息を吐いて、返信を打つ。 ーー了解です。伝えておきたいことがあったのですが、その日に言います。
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