第八幕

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 成程、そう言われてみれば確かに…。  もし自分が死んだ時の記憶まで持っていたら、しんどいかもしれない。  亮介はさらに続ける。 「まあ?病死とかならいいかもしれへんけどさ。人に殺されかけたとか、拷問されて死んだとかやったら最悪ちゃう?トラウマやん。もう生き地獄って感じやろ。 それに前世の時に心残りやったこととかあったら、俺ん性格やとずっとそれにこだわりそうやし。恋人残して死んだ!とか。」 「ああ…そうかも。」 「で。なんでいきなりそんなこと訊くん?」    尤もな亮介の質問を苦笑でかわし、僕は他愛ない会話に話を逸らしたのだった。 でもそうか、確かにそうだ。 生まれ変わるって思ってるよりしんどいのかもーー。だから菖蒲も、それが嫌で現れないのだろか?
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