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今回、すでに見つかっている哨戒士全員が集められた。
健も早苗さんも、着慣れない様子を見せながらも袴を着ている。
「仰々しいんですね。」
早苗さんがそういえば、健もうなずく。
「これが俺たち哨戒士の正装だよ。幕末もこの格好で攘夷志士に交じってる姑獲鳥と戦っていたらしいからな。」
「幕末…。」
そんな昔からの恰好なのか…。
「ほれ準備できたら行くぞ。」
全員が着替えたことを確認し、僕らは幹部会の開かれる部屋に向かった。
部屋の前には雄一さんが座していた。
僕らの姿を確認して雄一さんが中に声を掛ける。
「ご当主、高天様、並びに哨戒士様方入られます。」
そうして恭しく襖を開けた。
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