第三幕

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 茫然とした。するすると崩れ落ちるように座る。爽矢さんは慌てた様子もない。 「おい高天、健のことは一旦置いとけ。急いで他の哨戒士を見つけなきゃいかん。」 「…貴方は落ち着いているんですね、爽矢さん。」 「俺は記憶を持ってるし自分の宿命を受け入れている。 俺は先々代の記憶をかなり明瞭に持っているけどな、その時も同じように混乱して哨戒士なんているものかと言ったやつはいたんだよ。でも結局はそいつもみんな哨戒士として役目を果たした。 それにお前だって十分落ち着いている。」 「僕?」 「ああ、お前は健のことを心配しているが自分のことは全く案じていない。違うか?」 「そんなことは…。」 「いきなりわけのわからない生き物と渡り合え、そのために超人的な力をもった人間を制御してまとめろ。 そんなことを普通の高校生が言われたらどうなると思う?混乱の極みだ。それかこじらせた中二病の影響で冒険ができると狂喜乱舞かだな。 お前もい受け入れている。自分の異常な状況を。違うか?」 「…。」  違う、とは言えなかった。確かにそうだ。混乱すると言いながらもどこかで状況を冷静に見極めている自分がいた。  どうして?
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