第四幕

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 京太郎さんに案内され、個室の病室にぞろぞろと中に入る。  こういう時、漫画なら、豪奢な特別室なんだろうけど、国民皆保険制度のもと、国に医療が管理されているのだから、そんなもの存在するはずもなく、狭く、飾りも少ない個室に京太郎さん含め僕ら5人が入れば部屋はもう満杯だ。  京太郎さんがベッドに向かって声をかけると、枯れ木のように細い腕が彼に伸び、それを京太郎さんが握った。  彼はそのまま、反対の手でベッドに横になる人の肩を抱いて起こした。  起き上がってきた女性は、白髪の混じった髪の毛を首でそろえた、80歳ほどの女性だった。  ひどく痩せ細り、目の下にはうっすら隈もできている。近づき、触れれば崩れてしまいそうな、もろさを感じた。  彼女が清子さん――。
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