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「あらあら。ずいぶんしっかりした坊ちゃんやね。
何にも心配ありまへん。ちょっと心臓カテーテル手術しただけですから。
この歳になれば、珍しいことでもありまへん。
しかし御当主も安心ですね。次がこんな賢い坊ちゃんで。」
「どうでしょうな。それとこっちが神薙爽矢。九頭龍です。」
「…。」
そう、爽矢さんを紹介されると清子さんの顔から表情が消えた。
「では…勲さんの。」
「悪いが勲の記憶は俺にはないんです。あいさつが遅れました。神薙爽矢です。」
爽矢さんのその返答に、清子さんは気の毒そうに顔をしかめて苦笑した。
「そう…そうですよね。こちらこそ挨拶が遅れました。御剣清子です。」
「そいでこっちが御剣健。こいつは、今の菊端や。」
爺様の言葉に、今度は清子さんは目を見開き、健をじっと見つめた。
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