トンネルの友達

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自分が一歩踏み出すたびに 水たまりのだけが響き渡る。 心の底から「幽霊がいませんように・・・」と、 願った。 ビチャッ! 「・・・!!」 ビチャビチャビチャッ! 私以外の誰かが水たまりを踏んでいる。 何かがこちらに向かって来ていた。 「ゆ、 幽霊!?」 今すぐにでも逃げたかったが、 足が恐怖で動かない。 動くこともできず叫ぶことすらできずに、 ただただ、 その場に立っているだけでいた。 次の瞬間 ドンッ! 「わぁっ!」 「うわっ!」 誰かにぶつかった。 「いったぁーぃ・・・」 人間らしきものにぶつかったのか、 それとも幽霊なのか はっきりしないまま、 前方から声がかかる。
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