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鬼頭は「どうしたんだ。今日はご機嫌斜めなのかい。それとも疲れたのかい」と今までになく優しく声をかけてくれた。
彩芽は満月を見ながら微笑んでいた。
「ねえ、今日はとても美しい満月なのよ。見て見て」と鬼頭を呼ぶ。
鬼頭は言われるままに彩芽の傍に寄り添い満月を見つめる。
そして、ふと口から出た言葉が
「君に初めて出会った夜の満月も同じようにきれいだったよ」
「それは何時。もしかして、私が高校生の時かしら」と彩芽は言うと鬼頭の瞳を見つめる。
「ああ、そんなに時間が経っていたんだね。君は本当に美しく成長したね。この時を待っていたんだよ。私はずっと君を待っていたんだよ」と言うと月明かりの下鬼頭の頬と、彩芽の頬は紅に染まっていた。
そして深い口付けを交わしたのち彩芽は月明かりのもと鬼頭に抱かれお互いの愛を深めていくのだった。
終わり
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