月下の出会い

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呼び止められて、振り返るとそこには黒いスーツを着た男が3人立っていた。 月明りに映し出されている三人の中の内二人は中年の男性だが、一人は20代後半の端正な顔立ちをしているイケメンだった。 呼び止められ振り向いた彩芽は、その男性の顔をまじまじと見ている。 呼び止めた男性は端正な顔に微笑みを浮かべながら言う。 「今晩は、夜道の一人歩きは危ないですよ。よろしければ私どもの車でお送りいたします」 彩芽は驚き戸惑いながらも 「いえ、結構です。もうすぐ家に着きますから」と言うと微笑み返す。 彩芽は24歳のOLだ。会社からの帰り道に見知らぬ男から声をかけられている。だが、怖いと言う思いは無かった。 青白く光り輝く月明かりの下に見る。男の顔はとても魅力的に映っていた。 彩芽はこの男に何故か惹かれる自分がいる事に驚いていた。 ただ単に顔が綺麗だと言う理由だけではないようだが。 仕事疲れもあった彩芽は 「私急いでいるのでこれで失礼します」と言い踵を返して歩き始めた。
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