28人が本棚に入れています
本棚に追加
呼び止められて、振り返るとそこには黒いスーツを着た男が3人立っていた。
月明りに映し出されている三人の中の内二人は中年の男性だが、一人は20代後半の端正な顔立ちをしているイケメンだった。
呼び止められ振り向いた彩芽は、その男性の顔をまじまじと見ている。
呼び止めた男性は端正な顔に微笑みを浮かべながら言う。
「今晩は、夜道の一人歩きは危ないですよ。よろしければ私どもの車でお送りいたします」
彩芽は驚き戸惑いながらも
「いえ、結構です。もうすぐ家に着きますから」と言うと微笑み返す。
彩芽は24歳のOLだ。会社からの帰り道に見知らぬ男から声をかけられている。だが、怖いと言う思いは無かった。
青白く光り輝く月明かりの下に見る。男の顔はとても魅力的に映っていた。
彩芽はこの男に何故か惹かれる自分がいる事に驚いていた。
ただ単に顔が綺麗だと言う理由だけではないようだが。
仕事疲れもあった彩芽は
「私急いでいるのでこれで失礼します」と言い踵を返して歩き始めた。
最初のコメントを投稿しよう!