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やがて車が一軒の大きな家の前に止まった。
若い男は車が止まると彩芽の手を取り、車から連れ出して大きな家の中に入っていく。
その時も若い男は何も言わない。
玄関を入ると黒づくめの男たちがこの若い男を出迎えていた。
玄関よりずらっと並んで頭を下げている。
そして、一番前の年輩の男が「若、お帰りなさい。その人ですか」と声をかけていた。
若い男は、頷いて答える。
「そうだ。お披露目は一週間後だ。そのつもりで用意するように」と言う。
年輩の男は「はい」と答えると頭を下げている。
彩芽は何が起こっているのか分からない。段々と不安が広がっていくのを感じていた。
若い男は彩芽の手を握り締めてそのまま屋敷の奥の部屋へと連れていく。
そして部屋の前に来ると立ち止まり、ドアを開けると彩芽を部屋に入れる。
部屋の中は広くて綺麗だった。
テレビとソファー隣の部屋にはキングサイズのベッドが置かれていた。
そして、大きなクローゼットが置かれていた。
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