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いいなぁ~、若き理事長と禁断の恋…
世間にバッシングされても、記者会見で跳ね返して堂々と婚約宣言。
カッコよかったなあ~、イケメン理事長。
ちら。
隣の席にはその話題になった能天気な彼女がいる。
高校の時からちっとも変わってない。
その隣にいる幼なじみの疾風もこれまた変わってなくて。
「りか、龍一郎さんが迎えにきたみたいだよ、ほら」
「あ、ホントだ」
「チッ、また来やがったか。俺が家まで送ってやるって言ってるのに」
疾風のこのセリフも高校時代からずっと同じ。
駐車場には高級車が停まってて、降りてきた人は月野グループの次男で月野学園の理事長。
長身でイケメン、みんなが振り返る。
「あれでいて理事長のヤツ、りかにベタ惚れだしなぁ。いい大人がさ。りかもりかだよな…俺の方がずっといい男なのに」
「はいはい、いい男だよね。疾風は」
「もしかしておまえ俺をおちょくってる?」
「うん」
なんてね。
口に出しては言わないけど疾風だっていい男になったよ。
みんなが振り返るほどの。
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