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「なんでわかったの?」
「おまえ、嬉しそうだったしさ。なんとなく」
ペンダントをお礼にもらった。それだけで嬉しくて。
妹さんが作ったって言ってたことを教えると疾風はフッと笑った。
「久々に恵のいい顔見たな」
「ん?」
「ずっとそうしてろよ、その方がいいぜ」
疾風がわたしの頬っぺたを摘まんだ。
「りかとおまえには幸せになってもらいたいからな」
幼なじみっていいな。
顔を見るだけでそんなのもわかっちゃう。
「今度、その寒河江の店に連れてってくれよ。俺も行きたいから」
「うん、今度行こうね」
疾風と約束して笑った。
寒河江さんのお店にまた行ける。
会いにいける。
とっても幸せな気持ちでもらったペンダントを見た―――
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