三.そして事態が動き出す

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「南風」での作業をさっさと終えた私たちは、「CAT'S EYE」へと向かう。 「CAT'S EYE」は「南風」の道を渡ったところにあり、1分もかからなかった。 こんなに近いところに喫茶店があって、つぶれないのだろうか? 「CAT'S EYE」は一見してログハウス風の店だった。 店に入ってすぐ右には、コーヒー豆を炒るための機械が置いてあり、コーヒーのにおいが店内を埋め尽くしている。 店の中も外から見たログハウスそのものだった。 こちらはカウンター席に、USBコンセントと電源コンセントが席の数、4席分口を見せている。 恐らく今どきの喫茶店はこういうものなのだろうなぁ。 対面式のキッチンにはキャッシャーとノートPCが並んでいる。 奥で作業をしているマスターは、3姉妹が出てくるのか、巨大な坊主の男が出てくるのかドキドキしていたが、そのどちらでもなく、ひょろっとした細面の男性が一人だった。 佳子の顔を見て顔を和らげる。2回しかきていないはずだが、顔を覚えていたようだ。
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