私たちとアイルのやばい夜

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確かさっきここに来る前栄子は、 「彼がお腹空かせてるんじゃないかって思うと心配で…」 と言っていた。 そしてたった今も、 「アイルもお腹いっぱいで満足して寝ちゃってるし…」 って言っていた。 今までの流れでアイルが食事を取ったり、栄子がアイルに食事を与えているような光景は全く視ていない。 唯一私の頭に焼き付いているのは…。 「どうしたの亜紀、険しい顔なんかしちゃって」 脳天気に聞いてくる栄子の声が悪夢のようだ。 「ねえ栄子、一つ聞いていい?」 「ん?何?」 「こいつのエネルギー元は何だ?」 堅くこわばった私の声が部屋中に響き渡る。 「甘い物だよ」 栄子はあっさりと答えた。
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