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「亜紀?アイル…?」
栄子の呼ぶ声で、私はようやく我に返った。
ふと気がつくとベッドの上で裸で横になっていた。
その周りには脱ぎ散らかされた服が…。
「あっ…!」
その光景にどうしようもないほど恥ずかしくなった。
いったいなぜこんなことに…?
そうだ、アイルだ。
思い出して慌ててベッドから起きあがると私はアイルを探した。
果たして見つかるまでそれほど時間はかからなかった。
アイルはベッドの隅の方で横になっていた。動かずに、じっと固まっている。
あたりまえだ、こいつは人形なのだから・・・。
「ごめん、栄子…」
服を着ながら私は栄子に謝った。
だってそうでしょう?アイルは人形であると同時に栄子の恋人なのだから。
私は友達の恋人とやってしまったのだ。これは間違い無く完全な罪だろう。
「うーん、いいの」
栄子は笑って言う。
いや良くないよ。笑っている方が怖いんだけど…?
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