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「びっくりさせちゃってごめん」
申し訳なさそうに栄子は謝ってきた。
「そんな、謝らなくたっていいよ。好きな人ができたんでしょ?よかったじゃない。それで、どんな人なの?」
私の質問に、栄子は少し考え込んだ。
「うーん、かわいい人」
何秒かの後栄子はそう答えた。
「かわいい人?」
「うん」
栄子は嬉しそうに微笑んだ。
「へえ年下なの?」
「いや、年下って言うか…」
栄子はまた口ごもってしまった。
「ごめん、なんかよけいなこと聞いちゃって…」
こんどは私が申し訳なさそうに謝る番だった。
「いや、それはいいんだけど…。あっそうだ、今時間ある?」
「うんだいじょうぶだけど…」
「じゃあ家来る?」
「えっ今から?」
「うん。その子紹介するよ」
「えっ、一緒に住んでるの?」
「うん」
この展開にはさすがに戸惑ってしまった。
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