プロローグ 理想の甘さ。

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いやいやいや、外国人って結構挨拶代わりで女の子口説くみたいな風習ある国あるじゃん。 きっと、彼もこれは挨拶なんだよ。 本気にした方が、逆に迷惑になるかもしれない。 きっと、そうだ。 「あの、シャワー熱かったら言ってくださいね」 「……ああ」 うわあ。声まで低くて、脳まで響いてきそうな甘さがある。 どうしよう。なんか、もう、一秒でも早く逃げ出してしまいたい。 横目で見ると、高瀬の補助に浜ちゃんが付いているし、もう本当に今日は色々とハプニングばっかりだ。 シャンプーの間、ずっと黙ってくれていたおかげで、私も少しだけ気持ちを落ち着かせることができたけど、 ――タオルを取りたくないよ。
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