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周りに人が集まる人間というものは、実際いるものだ。 「おっ、ほっちゃーん!元気ー?」 制服を着崩した格好の生徒が声をかけたのは、ダルそうにサンダルをつっかけている白衣の後ろ姿だった。 「あぁ?だーれがほっちゃんだ、こらー。 細松先生様って呼びなさい、きみたちー」 「様ってなんだよー!何様だよ!」 「んー?俺様ー」 わはははー!! 明るい色の頭の集団は陽気に笑う。 「あ!ほっちゃんだー!」 「ほっちゃん先生、相変わらずだるそーだねー」 向かいから女子がその白衣に声をかけた。 「あー、だるーい。ほんと授業だるーい」 「ウケる。先生がそれでいいの?」 「うちらと一緒にサボっちゃうー?」 「おい、せんせー!女子には注意しねーの?」 「ひーきだ、ひーきーー」 「うるせーよ、おまえらー。女子はいーのいーの」
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