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「あ!あの!これは違うの。私もどうしてこんな写真が携帯に入ってるのか解んなくて!!だから不思議に思って見てただけなの。このイケメンに見惚れてたわけじゃなくて…。だから浮気なんかじゃないし!とにかく………何でもないのよ~!!」
言うが早いか、携帯を握りしめたまま脱兎のごとくその場から逃げだした。
ごめんなさい!
イケメンに見惚れちゃってごめんなさい!!
私が愛しているのは、貴方だけよ…………………。
~男side~
「なんだ?もうボケが始まったのか?まだ早いだろ……」
あの写真は、俺が携帯に保存して待ち受け画面に設定してやったんだ。
懐かしいって喜んでくれるかなって、思ってたんだけどな。
しかし俺だって若かりし頃は"ハンサム"で通ってたというのに。
今ではすっかり面影も無くなり、頭は剥げてしまって、腹も出てる。
すっかり年を取ってしまったという訳だ。
だけど、俺だけじゃない。
アイツだって昔は美人で可愛くてマドンナ的存在だったんだ。
あの頃の俺たちが懐かしくてアイツにも見せたかっただけなのに。
「自分の若い頃は認識できてるのに、なんで俺だけ解らないんだ?」
俺は昔のように美人じゃなくなったって、気持ちは変わらない。
俺が愛してるのは、お前だけだよ……。
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