携帯の画面に映っていたのは

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私の隣でにっこりと微笑む男性。 見覚えがあるような気がするんだけど……? 一体誰なんだろう。 「カッコイイ人だよね。今で言うところの"イケメン"だわ!私ったらこんな素敵な彼氏がいたのかしら?」 マジマジと見てみる。 写真の中の私とイケメンな彼は、ピッタリと寄り添っている。 かなり親密な関係を匂わせているけれど……。 どうして思い出せないの? 時間の経つのも忘れて、携帯の画面に映っている写真をいつまでも眺めていた。 「……おい、さっきからジーッと黙ったまま携帯と睨めっこしてるけど。なにかあったのか?」 は!いけない私ったら!! 主人が不思議そうに私の方を見ていた。 慌てて携帯の画面を閉じようとしたけど、遅かった。 「何をそんなに真剣な顔して見ていたんだ?」 携帯をひょいっと奪われ、写真を見られてしまった。 どうしよう!!いくら独身時代の写真とはいえ、若い頃のツーショット写真なんて見られたくなかった。 主人が口を開く前に、必死で携帯を奪い返す。
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