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「それだけじゃない。きみは前世で私の命を奪った人殺しだ。それを、あの小僧に知られてもいいのかい?」
慧は、サレストの恐ろしさを誰よりもよく知っていた。 それに何よりも、オレのことを大切に思ってくれていたので――仕方なく九鬼の言うとおりにするしかなかった。
そんな慧に、さらに追い討ちをかけるように、
「まさかとは思うが、きみは……今回は望みがあるかもしれないなどと、勘違いしているんじゃないだろうね」
九鬼は意地悪く言った。
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