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でも、他人に――それも、予知者であるサレストにはっきりそう言われてしまうと、やはりダメージは大きかった。
深い悲しみと、絶望感でいっぱいになった慧。
九鬼にさんざんムチで痛めつけられた後、慧は、なかば意識が朦朧とした状態で、ふらふらと街にさまよい出た。
そして、自分でも無意識のうちに、いつの間にかオレのアパートの前まで来てしまったらしい。
でもその後、いきなりオレの方から「好きだ」と告白されて両想いになってしまったので……慧にとって、それは本当に青天の霹靂だったようだ。
緋色の祈り17に続く
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