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家に帰って、買い物に行き、母と晴香は二人で料理をするらしい。
実は晴香の目的はそれだったりする。
幼少期、手伝いはむりやりだったため、料理も洗濯も掃除も大嫌いだったという晴香。
しかし、結婚して、ある問題に直面したらしい。
『料理のレパートリーがない』ということだ。
料理の指南書を買ってきたり、挑戦してみたりといろいろしていた貴之が、近くに住んでいるんだし、母さんに習ってみたらと言ったのがきっかけで。
晴香は、お盆に帰ったときに、いつの間にか頼んでいて、母はあっさり了承。
「娘ができたみたいで嬉しい」とウキウキしていた。
たまに実家に帰ると、晴香は母について、料理を習ったりしている。
それを父と二人で眺めながら、貴之はいろいろな話をしていた。
お酒を飲むにはまだ早い時間だから、父は日本茶、貴之はコーヒーを飲みながら、おせんべいやクッキーの入った菓子器に手をのばす。
二人ともお酒は好きだから、料理が出てくるとお酒を酌み交わしたりするのだが、まだ料理を作っている最中である。
それを労働と考える二人は、働いている人がいる間に、お酒を飲んだりはしない。
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