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「はい、どうぞ。これサービスね」
今は空いているからか、すぐにカシスオレンジがやって来た。いつものようにサンドウィッチも一緒に。
最初に空きっ腹に飲んで潰れてしまったからか、あたしが飲み物しか頼まないときは必ずこうやって食べるものも出してくれる。
「あ、払いますよ」
そしていつもそう言うけれど。
「いいよ。俺が出したくて出してるんだから」
凪さんはいつもそう言ってサービスしてくれる。
「ありがとうございます」
「ん」
あたしの言葉に満足したのか凪さんはやさしく微笑む。
その表情にあたしの心臓はどきんっと大きく音をたてた。
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