401人が本棚に入れています
本棚に追加
「どうしたの?」
案の定いつもと違う反応だからか、凪さんは首を傾げながらあたしの顔を覗き込んできた。
「……いえ」
そう言ってまたグラスを手に取ってカシスオレンジを喉に流し込む。
凪さんからの視線を感じて、心臓がどきどきと激しく動き始める。
凪さんは何か言いたげにまた顔を覗き込んできたけれど、奥から凪さんを呼ぶ声が聞こえてきて、そのままそっちの方へ行ってしまった。
その瞬間、ほっと息を吐く。
あのまま一緒にいたらきっと変な行動を起こして、あたしが凪さんのことを好きだとバレてしまっていたかもしれない。
最初のコメントを投稿しよう!