1…失職

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「えぇ?全くおばあちゃんったら」 おばあちゃんは笑って、私を側に置いた。 食事をしながら、最初は楽しい話で盛り上がり、少しずつ私の話に変わっていって。 私は全部話した。 つらかった事を。 おばあちゃんが言う。 「あんたが何したって言うんだ」 涙ぐむから、あつ兄が、 「都会の人間は、俺はどうも昔から好かん。そういうのがあるから付き合いづらいわ」 怒って酒を飲む。 「私も大きい会社で若い時に、働いた経験があるけど。よくある話よ。お局さんが、若手をイビるのはね。水面下で陰湿よね?」 あつ兄の奥さんは、私に優しく微笑む。 「尻の青い若い女じゃ、仕事は出来ても、世の中の事や人生経験値が浅くて甘いんだから、偉そうに生きとったら、いつか老いた時に恥をかく」 おじさんはそうやって、言い放った。 「そうよ。仕事に託つけたってね、人を傷つけた代償は、必ず自分に返ってくるものだから。もうトシちゃんは嫌な思いは忘れて、見返すように元気になってね」 「ありがとうね、おばさん。みんな…」 私は泣いてしまった。 もう、これでこの話で泣くのは、最後にします。 こんなに私には、強い味方がたくさん居たんだもの。
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