39人が本棚に入れています
本棚に追加
「えぇ?全くおばあちゃんったら」
おばあちゃんは笑って、私を側に置いた。
食事をしながら、最初は楽しい話で盛り上がり、少しずつ私の話に変わっていって。
私は全部話した。
つらかった事を。
おばあちゃんが言う。
「あんたが何したって言うんだ」
涙ぐむから、あつ兄が、
「都会の人間は、俺はどうも昔から好かん。そういうのがあるから付き合いづらいわ」
怒って酒を飲む。
「私も大きい会社で若い時に、働いた経験があるけど。よくある話よ。お局さんが、若手をイビるのはね。水面下で陰湿よね?」
あつ兄の奥さんは、私に優しく微笑む。
「尻の青い若い女じゃ、仕事は出来ても、世の中の事や人生経験値が浅くて甘いんだから、偉そうに生きとったら、いつか老いた時に恥をかく」
おじさんはそうやって、言い放った。
「そうよ。仕事に託つけたってね、人を傷つけた代償は、必ず自分に返ってくるものだから。もうトシちゃんは嫌な思いは忘れて、見返すように元気になってね」
「ありがとうね、おばさん。みんな…」
私は泣いてしまった。
もう、これでこの話で泣くのは、最後にします。
こんなに私には、強い味方がたくさん居たんだもの。
最初のコメントを投稿しよう!