Raindrop

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瞬きもせず、笑いあう父子の姿を見ながら、 零れる涙。 その姿にヒロキは琥珀の瞳を細めた。 あぁ、やっと…… そんな思いにヒナの髪をそっと撫で抱き寄せる。 彼女の涙を隠すように。 「ヒナ」 「……ん」 「少し待てるか?」 「……うん」 小さく頷く彼女の頭をポンポンと優しく撫でて立ち上がる。 じゃりっと砂を鳴らし彼女を置いて歩いて……。
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