最後の天皇と記者とのやり取り

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「何をバカなことをいっているんですか。我々臣下が天皇陛下のなさることの邪魔をする筈がありません」といって、肩を強打した。SMプレイとして叩いているのだろうか。よくわからないが、私はSMプレイを続けることにした。土下座したまま、太ももを愛撫した。 「それで、すべてが符合します。高木は皇后候補の情報を次々に流してくれました。私が要求しなくても、どんどん流してきた。あれは、あなたの指示だったんですね。あなたは皇后になりたかったんですね」  しばらく沈黙が続いた。その沈黙が自白しているようなものだった。黙っているのが認めることになるのを十分理解していても、宮本は言葉が出ないようだった。しばらく、間が開いた後で、 「正確には、私はアキヒトの内縁の妻でしかありません。しかし、天皇の内縁の妻なんて、民法で保護されません。保護されるためには、皇后になるしかないのです。私とアキヒトの関係を明確に知っているのは高木だけです。高木は、私を皇后として遇してくれました。ただ、アキヒトは正式な皇后を迎えて皇居で皇太子を育てたいという願望を持ち続けていました。バカとしかいいようがありません」 「呆れた男ですね」  二人で、二本目のウィスキーボトルを空けた。ただ、 「今、皇太子はどこにいるんですか」と聞いても、 「もうすぐしたら、わかります」としかいわなかった。私は、アグラを組んで、 「面倒臭い女だな。旦那を愛しているの。なんであんな男がいいの」と、酔った勢いで聞いた。返事はなかった。 「抱かれた方が喋りやすくなるんじゃないの。下の口が濡れてくると、上の口も喋りやすくなるでしょう」というと、宮本は顔をビンタした。Sであることは間違いなく、興奮しているようだ。女性器に触れると濡れているのが薄い布地の上からわかる。愛撫するとその手を叩かれた。でも、愛撫を続けられる程度の叩き方だった。もっとしっかり愛撫しなさいという感じだ。 「八重さん。私に帰って欲しいでしょう。だったら、何か教えてください。もしくは、やらせてください。何も教えてくれなかったら、私は帰りません。ずっといます。私は会社員だから、何か成果が要ります。ワザワザ来たのですから、何でもいいから成果をください」といって、舌で太腿を愛撫を始めた。
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