最後の天皇と記者とのやり取り

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「失礼です」といって、頬を思い切り叩いた。これは明らかにSMプレイではない。本当に怒ったのだ。ただ、私は同じ体勢で愛撫を続けた。私が黙っていたら、 「そういう側面はあります。今は、皇居の中を私が支配しています。ただ、アキヒトは、私をパートナーとして愛した訳ではなかった。性欲の処理をする相手として好まれただけだった。今探しているのは、私の後釜です。女は若いほどいいといっています。宮内省に入ってくる女性職員に手を付けようとしています。ただ、今どき、あんなジジイのために避妊手術を受けようとする女性はいません。ただ、金に目がくらみそうな女性には、あなたたちを経由して警告を与えてきました。本当にバカ野郎です。私は、青春を捧げたのに、何も報いてくれません。 アキヒトは、私と継続的に関係を持つようになってから、皇后を探すことより皇太子を作る方法を考えるようになりました。精子を提供して子供を産んでもらうことを画策しましたが、なかなか相手がみつかりませんでした。契約書をとり交わす段階になると、女たちは皇太子を生むことに尻込みして逃げてしまいました。アキヒトのお母様がわが子に会えない苦しさから絶望して自殺したことが知れ渡ると、アキヒトがいくらお金を払うといっても、駄目でした。国内では難しいので、海外を探したのですが、いい返事はありませんでした。天皇陛下の個人的な依頼といっても、信じてもらえませんでした」 「ちょっと待ってください。うまくいかなかったのですか。どうやって皇太子が生まれたのですか」 「アフリカ赤道周辺の国で、国賓として訪れた時に奴隷女性を譲られたのです。彼女に子供を産んでもらうことにしました。体外受精で子供を産んでもらいました。形式的には、妻として迎えました。ただ、黒人では皇后にはなれません」
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