私の愛した人………

3/46
242人が本棚に入れています
本棚に追加
/580ページ
その後食事に行った 私は常が運転手なので、いつもの様にソフトドリンクを頼もうとした 『今日は代行頼むから呑んでいいんだよ』 と彼に言われ、アルコール度の軽いお酒を頼み、二人で乾杯した いつもは私がおしぼりを渡す事から箸を割り彼に渡す事、小皿に取り分けたりと、彼に細かい事は一切させないけれど、この日の彼はそういった類の事をすべて私の為にしてくれた 基本的には呑まない私…… 理由は、呑むと女らしくなってしまうから そう言う自分を見せられるのは本当に心を許せる人と限られているからだった 久し振りに呑んだお酒は美味しく……そう、彼と一緒だったから尚更美味しく感じたのかもしれない 代行を頼んでホテルへと向かった いつもの様にシャワーをし、甘い物が食べたくなった私はパフェを頼んだ 私が何気にパクパクと食べていたら、彼は携帯をいじりだした 彼には頻繁にメールや電話が入るので、大して気にもしていなかったけれど、ある瞬間に私はパフェを食べる手を止めた…… 彼は携帯で日付が変わる瞬間を待っていたのだ パフェを食べていた私は何も気付かず 『慧、誕生日おめでとう』 と言われた瞬間、ベットに寝転んでいたはずの彼の方を振り向くと、彼は私に口づけをしてきた……… 最近の私には、そんなサプライズのあるイベントがあまり無かったせいか、本当に嬉しく、幸せだった
/580ページ

最初のコメントを投稿しよう!