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部屋に入ってソファーに座ったと同時に
『ちょっと来い』
と彼の膝に跨がされ
『俺の眼を見ろ』
と言われた……
彼の眼の鋭さに怯えながら彼の膝に跨がった
彼が初めに口にした言葉は
『俺の女になるか?』
と言う言葉………
私は驚きと共に涙が溢れ出した
『だって、前に慧は俺の女じゃないって言ったじゃん。あれから私はどれだけ自分の感情を殺してきたか武には分かる?』
と責め立てるかの様な返事しか出来なかった
彼は
『俺がどれだけ慧の事を愛しているか分かんないだろ?俺は本当にお前の事愛してるんだぞ』
と、眼を逸らさず、そして眼を逸らさせずに私に言った……
彼の真剣さが分かった私は
『武の女になる……』
と答えた
そして
『私は武を信じてるから……』
と付け加えた
それを聞いた彼は
『いいか。俺を信じるな。信じられるのは自分だけだ。自分を信じるんだ。』
と言った
この言葉は後に私の中でとても深い意味のある言葉だと思い知らされる事になる
彼は今までどれだけ孤独に生きてきたのだろう
仲間はいても、彼は本当に孤独だったんだ……と、心が痛くなった
『俺の女になるって事はお前にはどんな意味があるのか分かるよな?今まで以上に厳しく言う事もある。それでもお前は俺について来られるのか?』
とも言われた
『はい。頑張ります。』
と返事をした私……
その晩は、いつもより激しくもあり、優しくもありながら私達はお互いの存在を確認するかの様に愛し合った……………
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