二.そして事件が語られる

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一気に話して疲れたのか、佳子は一口水を飲む。 私はその間に、疑問があったので訊いてみた。 まぁ一番の疑問は1日で少なくても4件の飲み屋を回るってどういうことなんだろうって所なのだが…… 「佳子って何のサークルに入っているの?」 「ワンダーフォーゲル部」 「ワンダーフォーゲル!?なんかまたずいぶんイメージにあわないものに入ってるな」 私は思わず声が大きくなった。 「いいじゃない。本格的な活動は年二回の山登りくらいで、後は普通におしゃべりしたり、個人トレーニングばっかりだから」 「で、そのストーカーは後輩だったのかい?」 「うーん。そのときはそんなことは考えなかったな。 体型は似た感じだったけど、でも髪の長さが全然違ったから、後輩ではなかったよ。 だって、その後の話は、後輩から訊いたことだから」 そうなのか。水を飲んで落ち着いた佳子は、話を続けた。
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