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だけど僕には画面の僕が
淡く微笑んだような気がした。
まるで弟が笑ったかのようだった。
「淮(カイ)!!」
思わず名前を呼んだが…いるわけない。
「ねぇ淮、僕明日からまた頑張る。
だから…今だけは泣いていいよね」
布団の上から立ち上がり
部屋にある唯一の窓を開けながら
そう言ってみた。
携帯を掲げ、画面を見ながら
僕の頬には雫が流れていった。
開けた窓から優しいそよ風が
流れこんできた。
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