『宇宙のランデヴー』アーサー・C・クラーク

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まずは裏表紙に書かれた文を丸写しします。 2130年、太陽系に突如侵入した謎の物体は、直径20Km、自転周期4分という巨大な金属筒であることが判明した。人類が長いあいだ期待し、同時に怖れてもいた宇宙からの訪問者が、ついに現れたのだ!《ラーマ》と命名されたこの人工物体の調査のため派遣されたエンデヴァー号は苦心の末にラーマとのランデヴーに成功、その内部へと入ったが、、、。 どうですか?面白そうですよね? この金属筒ですが、つまり宇宙に現れた巨大な円筒形の金属物体です。 その中には何があるのか!? 地球外知的生命体とのファーストコンタクトはできるのか!? ワクワク、ドキドキ。 これは言ってしまえば冒険小説なわけです。 もちろん科学的な要素もかなり細かく描かれているという面白さもあるのですが、冒険小説の王道とも言える形の小説です。 いくつもの苦難やトラブルが起こりながら、それを乗り越えていくわけです。 ですから、叙情詩的に人間の心理描写で読ませるようなタイプの小説ではなく、痛快冒険SF小説というところでしょうか。 読後にメンタルがやられることなどは絶対にありません。笑 わぁ!面白かった!という感じです! 全370ページですが、細かな章に区切られていて、それぞれ5〜8ページぐらいです。題名もあります。 だから読みやすいですし、面白いのでページを捲る指が止まらない。 また、改訳版というのもあってなのか文章の古くささは全くないと思いますよ。 クラークの作品、まだまだ読みたくなりました。 前ページに書いたとおり人それぞれ本の購買傾向はあるようですが、僕は自分の傾向にあまり固執せずに、できるだけ多くの色々な作家の作品を読むようにしたいですね。 また新しい素敵な出逢い(ランデヴー)のために。 《おまけ》 2020年8月15日のNHKのニュースより。 『UFOの正体に迫れるか アメリカ国防総省が特別チーム設け調査へ』 アメリカ国防総省は、軍の内部で目撃情報が出ているUFOについて、特別チームを設けて調査に乗り出すことになりました。〜 未確認飛行物体=UFOをめぐっては、アメリカ国防総省が今年4月、海軍の航空機が撮影した3つの映像を公開した。 また近年、海軍のパイロットからUFOを目撃したという報告が相次いでいる。 ============= 何?UFO!! と、はじめは驚きましたが、 皆さんわかっているとおり、 あくまで未確認な飛行物体なだけで、 UFOとは地球外から宇宙人が乗ってやってきたとは限らないわけです。 ニュースでも言っていますが、アメリカ国防総省は近年ドローンなどの飛行物体は、航空機と衝突する怖れもあり国防の妨げになるので調査するとのことです。 ですが、少し期待(不安?)しましたね。 SF大好きとしては。笑 SF小説の中で地球外知的生命体が地球に接触する場合、3パターンだと思います。 敵対的つまり地球征服あるいは人類滅亡か乗っ取りパターン、友好的、好意的(ほとんどない)パターン、そして完全無視あるいは地球(人類)観賞パターンです。 ちなみに今回紹介した『宇宙のランデヴー』のパターンは、もちろん内緒です。 アメリカ政府が、何か他のことから合衆国民の目を背けさせる手段の一つとして、このUFOの話題を出したとしたらSFファンとしては少しイラっとしますね。きっと生きていたらクラークも怒るでしょう。 おわり
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