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SFか?ということの答えとしては、YESになります。というか、文学的にはなるそうです。
UFOや宇宙人も、コンピューターもでてきません。
本作品は病理社会の心理学をテーマにしているところがSF小説たる理由になります。
これは新しいSFを追求する必要性を説いたバラードさん自身が先導した「ニューウェーブ運動」からきています。アメリカSFへの痛烈な批判を核とした運動です。
少し難しい話なので、詳しく知りたい方はお調べください。
そのようなことを知らない僕は、当然アメリカSF的なイメージで読み始めたので、???となったわけです。笑
裏表紙の作品説明に、「驚愕の結末が待つサスペンス」と記載されているのですが、本当に驚愕の結末です。
ちょっと予想外というか、読了後の初体験的な感覚になりました。
ネタバレしたくないので、あまり詳しく書きませんが、映画だったら間違いなく批判を浴びそうな結末とだけ言っておきます。
僕は好感持ちましたけど。
ちなみにバラードさんの作品『太陽の帝国』はスピルバーグ監督によって映画化されています。
今回は小説創作の勉強になりましたし、かなり考えさせられました。(病理社会心理学)
「社会はすでに死んでいる」
何が社会を生き返すのか?
次はバラードの短編集を読んでみたいです。
では、また。
おわり
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