『十字屋敷のピエロ』 東野圭吾

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『十字屋敷のピエロ』 東野圭吾

5532f75f-ef25-4494-a5bd-b62827b55c2d 『十字屋敷のピエロ』 東野圭吾 色々な本を読んでいるうちに、なぜかページを捲る手が進まない、そんな時期が僕にはあります。 集中する時間がもたない、気分が乗らない、そんな状態が時々あります。 そんな時は、短編小説やショートショート、あと中編なら物語のテーマや内容がソフトな作品を選んで読むようにしています。そして適度な期待を裏切られない作品が好ましい。 僕が今回選んだのは、東野圭吾さんの作品です。 『十字屋敷のピエロ』を紹介します。 1989年1月 初版発行 全328ページ。 その文庫版です。(BOOKOFFで購入) 東野圭吾さんについては、多くを語らなくても皆さんご存知ですよね。 間違いなく現代日本を代表する作家です。 僕も何冊も読んでいますが、今回はあえて初期の作品を選びました。1985年に『放課後』で江戸川乱歩賞を受賞していますので、その少しあとの作品です。ガリレオシリーズの10年前になります。 さて、内容ですが、いつもどおりネタバレはありません。 結論から言うと、予想したとおりの期待を裏切らない作品でした。 裏表紙に本文が少し記載されていて、「僕はピエロ人形だ。〜」とピエロ人形視点の文章だったのですよ。ピエロ人形視点と殺人事件ってどう書かれているのか気になったのも読みたくなった理由のひとつです。(注・メインの視点もあります。サブ視点がピエロ人形です。) それが、全く違和感なし。 というか、この作品をより良くする仕掛けでもあり、味付けでもあります。 もちろん緻密なトリックも面白かったです。 次ページへつづく
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