『十字屋敷のピエロ』 東野圭吾

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個人的に面白いと思ったのは、探偵役(本作品には探偵はでてきません。)が3人いることです。 事件の解明に思考・行動する人物という意味の探偵役です。これだと物語がボケてしまいそうですが、そこは東野圭吾さんですから問題ありません。これは小説創作の勉強になりましたね。 もう一つ小説創作的な話ですが、シリーズ化できそうな作品作りを意識してやっているなと感じました。(実際、シリーズ化はされていない。が、調べてみるとシリーズ化予定だったようです。) シリーズ化されるぐらい魅力あるキャラクターの作り方ですね。 これも勉強になりました。 ミステリー小説として推理する楽しさですが、ネットで調べてみると最後まで真犯人の予想が出来なかった人が多かったようです。 それぐらい推理が楽しかったということです。 やられた!ってヤツです。 物語の真相は悲しいです。切ないです。(どんな殺人事件でも悲しいですけど。)ただ僕はラストの雰囲気は好きですね。本作品は初期作品だけど、やはり東野圭吾さん的だなと。 今回は久しぶりに一気読みできました。 東野圭吾さんのおかげで、また自分のペースで楽しく読書できそうです。 この作品は東野圭吾さん31歳の時に発表されたのですが、本当に完成度が高いです。この10年後に直木賞など数々の賞を受賞し、今や日本のトップを走る作家になりました、 東野圭吾さんは作品数も多いこともありますが、僕はまだ読んでいない作品が結構あるので読みたいですね。 読書でも、何でもそうだと思いますが、新しいものに挑戦する気持ちも大切ですが、期待を裏切らないという安心感が欲しい時もありますよね。 特に色々と弱っている時には。 では、また。 おわり
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