28人が本棚に入れています
本棚に追加
『悪と仮面のルール』 中村文則
『悪と仮面のルール』 中村文則
芥川賞作家の中村文則さんの作品『悪と仮面のルール』です。中村文則さんの作品紹介は2冊目。
この作品は講談社創業100周年記念書き下ろし作品で2010年6月に単行本が刊行。389ページ。
今回読んだのは2013年10月初版発行の文庫版です。BOOKOFFで中古本購入。
ちなみに本作品は英訳され2012年「ウォール・ストリート・ジャーナル」2012年ベスト10に選出。2013年には「ロサンゼルス・タイムズ・ブック・プライズ」のミステリー・スリラー部門で最終候補にもなりました。スゴイですね!
2018年に玉木宏さん主演で映画化もされています。(僕は未鑑賞です。)
早速、内容です。(ネタバレなし)
前回紹介させて頂いた作品は、芥川賞作家だけあり、どちらかというと純文学だと思うのですが、この作品はミステリーに分類されるエンタメ小説になると思います。
内容はエグい部分もあり、闇系の内容(僕の勝手な表現です)ですが、ミステリーなので読みやすいです。先を知りたくなり一気読みしました。
これに僕は驚きました。前回の紹介はネバネバとまとわりつくような闇の小説だったからです。
ただ、やはり闇です。作家のあとがきでもあるとおり《人を殺すということ》が大きなテーマということです。
大衆心理や金と利権などの要素、そして絶対的な悪の存在。
とにかく面白い!(笑えるとかではないですよ)
そして、これも作家のあとがきで書かれていますが、これは「恋愛小説」でもあります。
僕の場合は、思春期に初めて女の子と付き合ったことを思い出しました。ピュア ラブ。
さて、主人公の「悪」はどうなるのか?
「幸福」とは?
恋の行方は?
ハッピーエンド?バッドエンド?
結末をすごく書きたいのですが我慢します。
気になる方は読んでみましょう!
とにかく内容も濃い、そして面白い小説です。
中村文則さんの作品にハマりそうです。
かなりミステリー小説のテクニックあるじゃん!
と、偉そうに思いながら良い作品だったので嬉しくなりました。
次は『教団X』読みたいですね。
おわり
最初のコメントを投稿しよう!