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後半は事件的なことが急スピードで展開されます。
そして、最終章で小説全体の伏線回収があるわけです。
これぞ道尾秀介さんの作品!となります。
だけど僕は本作品は道尾秀介さんらしくないなと思いました。
良い意味で。
僕の道尾秀介さん作品への先入観で読み始めたのが、いけなかったなと。
前ページでもふれましたが、作品のテーマに家族というのがあると思います。
それを作品の中で描くために、作品のはじめに、緩やかで、バカらしくても楽しい日常を描いたのでしょう。
それが最終章で思い出されて、胸を打ちます。
家族を亡くした経験はありますか?
僕は幼い頃に父を亡くして、母が女一人で僕を育ててくれました。
この作品を読んで、あぁ、母もこんな気持ちだったのかなと心に響きました。
たまたま今日、母の日のプレゼントにカーネーションを送るためにネットで注文しました。
コロナ渦で北海道の実家に帰っていないけど、母の日には電話で声だけでも聞かせなきゃなと思いました。
この作品は道尾秀介さんの作品を読んだことある人も、ない人にも、是非、読んでいただきたい一冊です。
おわり
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