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最後は手に酒、袂に内緒で高級魚隠してる関西弁の男・・・芥川龍之介だ。
彼は大の酒好きと猫好きで出かける時はいつも白猫のホームズを連れて行く。
口は汚いが、良い奴だ。
以上、この3人が物語の主人公である。
「って、ちゃんと話を聞いてる!?ラン兄、りゅう兄、だい兄!さっきから上の空だけど!!」
「ハイハイ、ちゃんと話を聞きてますよー。(嘘だけど・・・)寝不足だから騒ぐなって賢治。(これは本当)」
「だい兄達が話を聞いてくれようとしないからじゃん、もう!」
と、女の子らしく頬膨らませる賢治。
それをなだめようとする龍之介。
「分かったから静かにしろや・・・もうお前で遊ばへんから。ここ、メッチャ古いからお隣の家までつつぬけやで。(こないだドンちゃん騒ぎして、メッチャ怒られたん・・・ここの大家は怖いわー。「長屋のドン」と呼ばれとるだけある。しかも、メッチャさわいどったのはだいちゃんとランちゃんなのに!2人ともワイを置いて逃げなはれたし・・・めげたらアカン!しっかりせえ、芥川!!)」
だが、逆にトラウマを思い出してしまったようだ。
自分で自分を殴って落ち着かせようとする。
「えっ、りゅう兄どうしたの!?やめて、自分を殴らないで!もっと自分を大切に―――――」
突然、自分の顔を思い切り殴る龍之介を見て慌てる賢治。
「あっ、ほっといて構いません。龍之介にとっては心を落ち着かせる儀式のようなものですから・・・。それより、大事な話があったのでしょう?話して下さい。」
「あっ、そうだったんだ!だったら邪魔しちゃ悪いね・・・実は、だい兄達に良い仕事を持ってきたん―――――」
賢治は結構あっさりとしているようだ。
何も見ていないかのように普通に話し出す。
「死んでも働かない!」
話が終わってないのに、ほぼ即答の治。
「せっかくですが、治がこう言っているので無理です。申し訳ありません。」
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