優しき魔女 「奴隷制? 別に良いんじゃないすか?」

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 ちなみに少女の価格は銅貨1枚。約1万円でしょうかね、感覚的に。ほら!リアルに痛い価格でしょ!? 銅貨五十枚の罰金なんて貧乏人のニートにはとてもじゃありませんが払えませんよ。  数日の面倒だ、と割り切り、少女を連れて我が家に帰った訳です。  証書発行して貰った次の日からまたこの奴隷は売却出来る筈ですからね。それまでの辛抱、と思った訳ですよ。  冷たい? え? 何言ってんですか?  自分の面倒すら兄に住む場所頼って辛うじてなのに、奴隷なんて維持出来るなんて思えないじゃないですか、全く。 「………………」  固くて不味いはずのパンを少女は美味しいと呟きました。  転生し異世界に二十数年間過ごした異世界の常識が当たり前として育った私にとっては、彼女はあくまで単なる奴隷であり、家畜と同列の存在でしかありませんでした。  郷に入れては郷に従え、と言いますしね。  今でもそれは間違いではない、と思っています。  奴隷が必要な社会なのです。是非など知りませんよ。
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