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うーん、背徳的やねぇ。これ何てエロゲー? 私は何作と呼ばれるんでしょうかね? 実際やってる本人としては楽しくないですけどね。
さて、それはともかくです。
お楽しみの晩酌タイム! 待ちに待った! 普段は昼間っから飲んでますけどね! ほら、ヒッキーですから! ましてや1人暮らし! 誰にも咎められませんよ!?
奴隷少女の目の前には先ほどのパンを床に置き、そういえば水分我慢しろって言ったなぁと思い出し、木の御椀に私のお湯割り用の白湯を入れ設置。
こんなに要らんかったかなぁ、と干し肉も木の器に載せ床に置きました。その間、少女は食べ物に近づこうと、もがいています。が、縄を一時的に短くなるよう調整していたので近づけず。
「うっんっいっふっえ」
声にならない声を上げながら、首が締まるのを物ともせず床に置いた食べ物に近づこうとする少女。
必死だなぁ………と思いつつ、前世でも現世でも酒は大好物だが食欲というものに殆ど縁が無い私は半ば関心していました。
「落ち着け、食わせるから、ほれ」
「グッゥッ!?」
短くしていた縄の一部を解き放つと少女は勢いそのまま食べ物にぶつかり撒き散らしました。
あーあ…………
非常に悲しそうな目。というよりも絶望の目です。他に表現のしようが有りません。パンは彼女の手の届かないところに飛び、お湯は撒き散らされ、干し肉も散らばってます。
少女のあまりにも地獄の淵を見たかのような絶望感満載の目を見てつい同情しそうになりましたが、自重せねばと。相手は奴隷。家畜です。
「……落ち着けってば」
白湯はもう一度用意しました。パンも干し肉もわざわざ手で触って拾いたくもないのでドリブルのように蹴って少女の前に。
あーあ、埃まみれやん……まぁ、私が食べるわけじゃないから良いですけどね、と思いつつため息を付く私。
奴隷……関わるべきではないのです。異世界人である私にとっては毒が強すぎて心が曇るから。
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