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 ここですこし、この世界の話をしよう。  まずは、ぼくたちの住んでいる街、Stellarについてだ。  ここにいるのは子供だけだと言っても過言ではない。ぼくらみたいな見捨てられた子供がたくさんいて、なんとか支え合って生活している。  隣の街は、こことは比べ物にならないくらいに技術が発達している。中では普通の人たちが生活していて、ぼくたちは入れない。  そして次に、ぼくたちのことについてだ。この街に住んでいる子供たちは、なにかしらの「能力」を持って生まれてきた。「能力」にはたくさんの種類があって、ちょっとしたものから、ものすごい力を発揮できるものもある。  それで、そのちょっとしたものを使える子供が街の過半数を占めている。具体的に説明すると、火を出したり、電気を出したり、傷を直したり…とかだ。  でも、もう一方ものすごい力を発揮できる子供たちもいる。そいつらは見た目からして違う。翼が生えていたり、どこかの動物みたいな耳が生えていたり、髪の毛の色も種類によって特徴がある。  …例の女の子もそうだ。さらさらの金粉を振りかけたような髪は吸血種であることを示している。
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