― 確執フィナーレ ―

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カツン、と手帳が床に落ちる時には、互いに互いの間合いへと入りこみ、一閃を交える。 一度、ウルフィーの攻撃を受け流し、先の戦いとは比べものにならないほどに力が増幅しているのを感じ取る。 先ほどを同じように動いては確実に自分は死ぬ、とノエルは感じ、身を引き締める。 ウルフィーの方は流星の能力を十二分に生かし、しなりのある動きと攻撃を休む暇も無くノエルに与えていく。 それを槍の刃先で翻しつつ躱していく。 躱した時に出来る隙を狙って急所ではない足や腕を狙おうとするが、すぐにウルフィーはひらりと避けてしまう。 そんな戦い方をしているノエルにしびれを切らしたのか、舌打ちを打ちながら、均衡を保ちつつあった間合いを一気に詰める。 「ちょこまかと、鬱陶しいんだよ!!」 「っ!!」 ウルフィーは腕に纏わり付いていた影を大剣へと変え、ノエルへと振りかぶる。 当然反射で槍の柄で剣の刃を受け止めるが、先ほどのように払いのけられずにいた。 (これは、ここで隙を作ったヤバイかもな…っ) 一瞬の隙を見せたらやられる。そんな思考が頭をよぎり、避けることが出来ず、ただただ攻撃を防ぐので手一杯だった。
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