脇役A君

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「あ、もしかしてそこの血塗れの人は栄ちゃん君かな?」 俺の怨念が伝わったのか、こっちに視線を向けてきた眞城様ににっこりと微笑まれ、ひくりと頬が引きつる。なんで判った。 「正解っす!眞城様凄いっすね!」 「趣味が人間観察だから。ってか、慧くんはそろそろ俺に敬語使うのやめない? 同級生だし、俺は慧くんと結構仲良くなれたと思ってるんだけど」 「いやあ、なんか畏れ多いっつーか」 「えー?」 にこにこと爽やかに笑いながら、然り気無く距離をつめていくイケメンの高等テクニック。爆発しろ!! 「そうだ。友達に配って回ってるんだけど、良かったら栄ちゃん君と食べにきて?チケットに書いてある時間なら、俺接客するから」 特別ではなく、あくまで皆に配っている。と然り気無くアピールして受け取るハードルを下げ、眞城様が俺と慧に渡したのは焼き菓子無料券(ドリンク別料金)。 あんまり高価じゃないから遠慮せず受け取れるけど、ちょっと店に依りたくなるお得感! 「わー。美味そう」 「俺の写真で良かったら、撮らせてあげるから遊びにおいでー」 なに言ってんだこいつ。なんで写真なんかわざわざ撮りに… 「是非!!」 「ちょっ!?」 なんでだよ!
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