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「なにこれ場違い感ハンパなくて逆にウケる」
長い列を並び扉を開けば、そこは別世界でした。ってぐらいにきらびやかな教室内に、思わず半笑いになってしまった。
お化け役を交代して、メイクを落とした慧と一緒に2Sの教室へと足を向けたんだが、あまりにもキラキラしい空間にドン引きした。
クラスごとに予算に差は無かった筈なんだが…と、慧に視線を向けると、ふるふると首を振って肩を竦められてしまった。
そりゃそうか。
「いらっしゃいませーご主人様ー」
「時間短縮の為に、ご注文お先にうかがいまーす」
右と左からほぼ同時に同じ顔が覗き込み、二人してびくりと肩を跳ねさせたリアクションがお気に召したのか、同じ顔をしたメイドさんと執事さんは嬉しそうにハイタッチをしていた。
「あ、これ。焼き菓子無料券貰ったんですけど…これと、飲み物はレモンティで」
「俺はコーヒー」
「「かしこまりー」」
「右京、左京。ちゃんと接客しなさい」
「「はーい」」
「うは」
緩い態度のメイドさんと執事さんに、近くにいたメイドさんが少しだけ眉を寄せたお怒りモードで注意をいれたのだけれど、そのメイドさんとは、麗しの副会長木崎様だった。
普段から美人さんなのは知っていたが、あまりにもな美少女っぷりに変な声が出た俺は悪くない。
ちらりと隣を見ると、慧も顔を赤や青にカラフルに染めて面白いリアクションを取っていた。
うん。気持ちはわかる。
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