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「まぁまぁ、青山君。そんなに責めたらまたミスするよ」
「部長」
仲裁に入った部長の姿に、安堵する彼女を見て更に苛立ちが募る。
「そんなに睨むと怖い顔が益々怖くなるよ。そんなんじゃ女の子に嫌われちゃうよ」
「ぶはっ。チョー似てるんですけど」
俺の真似かワザと眉間にシワを寄せて、しかめっ面をする部長。後ろで堀田が噴き出す声が聞こえた。
「……堀田、余裕があるようならまだ仕事量増やして大丈夫だな」
「ムリムリムリ!死ぬっす」
背後を振り返りざま、苛立ちの全てを堀田にぶつけて八つ当たりしてやった。
最近の彼女の様子がどこかおかしいのに、理由が分からなくて苛々するこの頃だ。
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