みーくんの誕生日ー1 <side 青山>

3/10
前へ
/78ページ
次へ
「まぁまぁ、青山君。そんなに責めたらまたミスするよ」 「部長」 仲裁に入った部長の姿に、安堵する彼女を見て更に苛立ちが募る。 「そんなに睨むと怖い顔が益々怖くなるよ。そんなんじゃ女の子に嫌われちゃうよ」 「ぶはっ。チョー似てるんですけど」 俺の真似かワザと眉間にシワを寄せて、しかめっ面をする部長。後ろで堀田が噴き出す声が聞こえた。 「……堀田、余裕があるようならまだ仕事量増やして大丈夫だな」 「ムリムリムリ!死ぬっす」 背後を振り返りざま、苛立ちの全てを堀田にぶつけて八つ当たりしてやった。 最近の彼女の様子がどこかおかしいのに、理由が分からなくて苛々するこの頃だ。
/78ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2611人が本棚に入れています
本棚に追加