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「さぁ、怖い上司はほっといて休憩に行ってきなさい」
「でも……」
「気分転換した頭でしたほうが、ミスも少なくなるよ。君なら午後から直しても、充分間に合うから」
八つ当たりしている間に、部長に好い所を持って行かれてしまった。
責めるばかりではなく、部下の力を認めているところを言葉で示している。
言われた部下は上司の信頼に応えたいと、頑張るだろう。
ミスを指摘され委縮した状態では、更にミスが増えるだけだ。部長の最適なフォローに軽く嫉妬してしまう。
「ココちゃん、休憩いこー」
「う、うん」
同僚に誘われ、慌ただしく出て行きかけて。思い返したように踵を返して俺の方に走り寄ってくる。
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