みーくんの誕生日ー5 <side 青山>

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渋る彼女に、 「手伝いが必要なら、一緒に入ってやろうか」 と耳打ちし。トマトのように真っ赤になった彼女が、慌てて試着室に駆け込む姿が、また可愛い。 「どうだ。着れたか、湖々海(ココミ)」 試着室の彼女に声をかける。 「……みーくん」 困惑したような声に不安になる。まさか夕べの嫌な記憶でもフラッシュバックしたのか。 「開けるぞ、どうしーーー」 試着室のドアを開けると、背中を向けて困ったような表情(カオ)の彼女。 背中のファスナーに手を当てて、泣きそうな顔でこちらを見てくる。 「なんだ、ファスナーを上げられなかったのか」 思い違いにホッとして、中にそっと身体を滑り込ませた。
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