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「でもさ、できるのなら、もう、早く終わらせたい。もっと、身近なところに、出口があるなら、それに賭けたい」
「もっと身近なところ?」
そうは言いつつ、夜来の口調がそう明るくはなれないということは、泊にも感じ取れていた。
それだけに、もう何を言っても驚かないつもりでいた。
だが。
「警察……行ってみようか」
墓穴を掘っているだけではないのか。自分から警察に首を突っ込むなどと。ただ吊るしあげられて終わりだろう。
「どうして急に?」
「むしろそのほうが、直接かけあうという意味では、早く終わらせられるきっかけになれるかもしれない。お上なんかよりはよっぽど近くにいるだろう?」
早く決着をつけたい、その気持ちは本当だ。ならば今は、それを尊重すべきなのかもしれない。
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